ミステリーの街・池袋を楽しむ
――駅周辺の謎と不思議スポット一挙紹介
■池袋東口と西口の謎、墓が消える霊園、そして池袋の女
「池袋の不思議」と聞いてまず思い浮かぶのは、豊島区に本社を置くビックカメラさんの歌にもある、あの「不思議」です。
池袋駅「東口」→西武池袋本店さん
池袋駅「西口」→東武百貨店池袋店さん
東京出身の人であれば当たり前かもしれませんが、私はいまも、JRの池袋駅の改札を出る瞬間「西武は東口で、東武は西口」と頭の中で確認しています。
もう1つ、すぐに浮かぶミステリースポットは「雑司ヶ谷霊園」。
夏目漱石、永井歌風、泉鏡花、さらには、本記事にぴったりの作品集『怪談』を著した小泉八雲など、日本の文学史に大きな足跡を残した文豪たちが眠る場所としても有名です。
ちなみに、小泉八雲の小説『耳なし芳一の話』の舞台は私の故郷・下関。
安徳天皇を祀る赤間神宮の境内には「芳一堂」が建立されているだけでなく、「耳なし芳一まつり」も開催されています。
少し脱線してしまいましたが、お墓に怪談話はつきものということで、インターネットで検索したところ、東京新聞さんの記事を発見。
明治生まれの作家・島村抱月のお墓の「墓じまい」の顛末が書かれた記事で、「お墓の管理」という難題は、誰にとっても他人事ではないことを痛感した次第です。
本記事前半最後に、1つくらいは「怖い話」をと思って検索したところ、「池袋の女」というワードを発見。
「池袋(現在の東京都豊島区の一部)の女性を雇った家では、怪音が起きる、家具が飛び回るなど様々な怪異が起きるというものである」(Wikipediaより)
私が以前勤めていたPHP研究所刊行の『日本史 怖くて不思議な出来事』(中江克己著)にも「池袋の女」に関するエピソードが収録されているようです。
■池袋×ミステリーの最新情報
そして、ここからが本記事の本題です。
バスケットボール部出身の私が、WACCA池袋さんの草野球チーム(WACCA BASEBALL CLUB、略してWBC)でお世話になっていること自体も「不思議」ではありますが、ピッチャーで4番の鈴木陽介館長から「池袋はミステリーに力を入れています!」というお話をお聞きしたことが、本記事執筆のきっかけです。
ここでは、3つほど、最新の「池袋×ミステリー」情報をお届けしたいと思います。
1つ目は、2023年7月にスタートした産官学連携プロジェクト「池袋ミステリータウン」。
「金田一少年の事件簿 5億円財宝争奪事件」「警視庁刑事部超能力犯罪課 サイ課アロー連続殺人事件」「クラヤミ窃盗団からへいわ通り商店街を救え!!」などなど、大人から子どもまで楽しめるコンテンツが盛りだくさん。
ちなみに、7月には、ミステリータウン公式カフェ「Cafe DEAD DROP」がWAACA池袋の4階にオープン。WACCA池袋は「闇バイトに潜入せよ」の実施施設にもなっていますので、ぜひご参加ください。
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2つ目は、池袋定番の恐怖スポット、ナンジャタウンさんの「もののけ番外地」(サンシャインシティ内)。
「ゾンビブレイカー」「地獄便所」「もののけ探検隊」といったアトラクションの他、毎年夏には期間限定で「怨霊フェス」も開催されています。
謎を楽しめる施設として、周遊型リアル謎解きゲーム「池袋ふくろう巡り(池袋周遊謎)」などを実施しているNoEscapeさん、「絶対空間 リアル密室脱出ゲーム」さんも池袋に店舗を構えています。
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3つ目は、毎年開催されている「池袋モンパルナス回遊美術館」のイベント「アート×探索 RANPO WANTED」。
2023年5月には、東京芸術劇場さんとWACCA池袋を舞台に、「ジュエルインセクト」(宝石昆虫)をテーマにしたイベントを開催。
豊島区は、雑司が谷霊園に名だたる文豪たちが眠るだけでなく、約30年間、池袋に居を構えた江戸川乱歩の邸宅が保存されていたり、マンガの神様・手塚治虫をはじめとする漫画家たちが過ごしたトキワ荘を再現した「豊島区立トキワ荘漫画ミュージアム」、さらには、日本のアニメカルチャーを支えるアニメイト池袋本店もあります。
巨大なターミナル内だけでも十分楽しめる池袋ですが、お時間あるときは、「謎」を求めて、街に繰り出してみてはいかがでしょうか。
(了)
池口祥司(いけぐち・しょうじ)
略歴:1984年、山口県生まれ。早稲田大学法学部卒。2008年、株式会社PHP研究所入所。第一普及本部東京普及一部(書店営業)、企画部、特販普及部を経て、ビジネス出版部にて書籍の編集業務に従事。現在は、2018年に参画した天狼院書店の「取材ライティング・ゼミ」講師の他、書籍、雑誌、企業会報誌、ウェブメディアの編集・執筆など、フリーランスの編集・ライターとして活動している。
担当書籍:(すべてPHP研究所)
『経営者になるためのノート』(柳井正著)『YKKの流儀』(吉田忠裕著、出町譲取材・構成)『アマゾンが描く2022年の世界』(田中道昭著)『大人はもっと遊びなさい』(成毛眞著)『挫折力——一流になれる50の思考・行動術』(冨山和彦著)『史上最強のメンタル・タフネス』(棚橋弘至著)『30ポイントで身につく! 「ロジカルシンキング」の技術』(HRインスティテュート著、野口吉昭監修)など
編集協力:
『人材育成コンサルタントが本気で考えた 全員転職時代のポータブルスキル大全』(HRインスティテュート著、KADOKAWA)『アフターコロナの生存戦略 不安定な情勢でも自由に遊び存分に稼ぐための新コンセプト』(成毛眞著、KADOKAWA)『ママと呼べない君と 自閉症の息子「えぬくん」との、もうアカン!けどしあわせな日常』(えぬくんママ著、KADOKAWA)『人生をひらく 困難に打ち勝つための原理原則50』(永守重信著、PHP研究所)『社内起業家 サラリーマンでも起業家でもない生き方』(岩田徹著、生産性出版)など
企画協力:
『忘れる読書』(落合陽一著、PHP研究所)
編著書:
『人生100年時代を生き抜く5リテラシー 世界の経営者が知っている成功への指針』(近藤章・石田正著、池口祥司編著、生産性出版)
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