ファーム&ガーデン白岡。農心連携のサラダを食べて、“土といのち”に触れる
【daidokoro暮らし研究室】(ストーリーNo.001)
「daidokoro暮らし研究室」は都会に暮らすあなたのために、過去の知恵を大切にしながら未来を考える“三方よし”の希望を叶える研究室です。
作る人、料理する人、食べる人の三方それぞれの想いを抱きながら「縁側で語り合うように」温もりを感じる“ところ”(dokoro)でありたいと願っています。暮らしに欠かせない工夫や知恵、農や食についての想いをdaidokoroに関わる人々と一緒に考え、ひとりひとりの健康財産となるようお伝えしたいと考えています。
コラムを通して、もうひとつのdaidokoroが食や暮らしにまつわるストーリーを丁寧にお伝えします。
ファーム&ガーデン白岡。農心連携のサラダを食べて、“土といのち”に触れる
野菜がたっぷり食べられるもうひとつのdaidokoroでは色彩豊かなサラダをご提供しています。
調理されていない生サラダは、そのままの味わいを楽しめる自然の恵みに思えても実はその裏を紐解くといろんなことが見えてくるものです。今日は、もうひとつのdaidokoroがここのサラダを皆さんに届けたいと願ってやまないファーム&ガーデン白岡。その出会いと未来へ向けたストーリーをお届けします。
農業×心身の健康を願ったオーナー貴世さんの強い想い
埼玉県白岡市のファーム&ガーデン白岡は「農業×心身の健康」を第一に考えた「農心連携(のうしんれんけい)」の精神で営まれている農園です。都心から1時間以内で訪問可能な身近な場所ですが、関東エリアだけでなく実は関西からの注文も多い今注目の農園です。
ここでは自然農法を中心に野菜・果実・ハーブの栽培が行われ、「農心連携」の精神が広がっています。「農のある暮らし」を目指す素朴でありながら開放的な“ところ”。オーナー吉澤貴世さん自身の経験に基づき、ホリスティックヘルスケアを大切にした「アグリヒーリング」が実践されています。
園内には47種の生薬があるという恵まれた土地が生かされ、食材を食べ手へ届けるだけでなく、ワークショップや農作業等の寄り添い支援など「農」を中心にした総合的な健康活動も盛んに行っています。庭の片隅には日本ミツバチの巣箱がそっと佇み、蜂蜜はもちろん蜜蝋も人気の商品なのだとか。
ファーム&ガーデン白岡の貴世さんとdaidokoro料理長はるさんの出会いは数年前。
毎年2月の人気ワークショップ「味噌作り教室」で代表の貴世さんとはるさんのご縁が始まったが農園とdaidokoroの絆のスタートだと、二人は懐かしく振り返ります。
“食べることは命をいただくこと。食べることで心身の健康が成立する”という想いにお互いが強く共鳴しランチメニューのサラダは貴世さんからdaidokoroへやってくることとなったのです。
daidokoro自慢のファームサラダをたっぷり届けたい
いつもは1回3kg、収穫だけで3時間かかります。と柔らかい笑顔で話す貴世さん。
土が付かないようにひと葉ひと葉をやさしく丁寧に収穫して母屋にやってきました。
ルッコラや春菊、水菜などがバランスよくミックスされて出来上がります。潰さないようにとても優しく取り扱われると同時に貴世さんの愛情も注がれていきます。
「もうひとつのdaidokoro自慢のサラダですが、お替わり自由で提供しているのがとても贅沢なくらい。貴世さんの愛情がたっぷり込められているのが分かりますよね。手間と愛情を心でもぜひ味わってほしい。」と料理長はるさんは言います。
ふわふわの空気が含まれたサラダはこの大きさでちょうど2kg。だいたい、daidokoroのランチではひと皿に25〜30gくらいになるため、これで65人分くらいでしょうか。今日は袋いっぱいのファームサラダ2kgを池袋まで持ち帰ることになりました。
daidokoroと一緒に取り組んでいきたいこと
ちょうど農園を訪れたのは新型肺炎コロナウィルスで感染予防意識が高まっている時でした。
農園で作ったハーブチンキで消毒をしながら「昔の人はこうやって毎日予防をしていたのよね、まさに生活の知恵」と貴世さん。私たちも一緒に使ってみると、ハーブの香りが縁側に広がります。そして都会の池袋に存在するdaidokoroに特別な想いを寄せてくれている貴世さんのことばは続きます。
「ひとりひとりに学びを、知恵や知識を蓄えましょう。今、伝えることのできるチャンスです。みんなが手軽に、どれだけ現代社会に合う形で工夫や啓蒙ができるかどうか、体が美味しいと感じることを大切にしたい。」と語ってくれました。
今回、実はファームサラダだけではなくハーブティーも一緒に持って帰ってきました。
和洋ミックスのドライハーブは貴世さん自慢のオリジナルブレンド。ドライハーブでありながら鮮やかな彩りが魅力のひとつ。疲れた心を癒す、とっておきのハーブティーが食後のひとときに香りで満たされます。
都会で働く忙しい方が、小さな贈り物としてこの香りを楽しんでいただけたなら・・・「もうひとつのdaidokoro」でお待ちしています。
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手間ひまかけられた心づかいを味わってほしい。
その愛情こそが土のパワーだと私たちは考えています。
美味しく調理された一品も土の香りたっぷりの野菜そのものも全ては丁寧さが明日の命となる。daidokoroのお母さんの想いが一人でも多くの方に届くことを心から願っています。
◆もうひとつのdaidokoro http://daidokoro.wacca.tokyo
有機・無農薬野菜を中心にしたお惣菜ランチが魅力のレストラン。食と農を考えつなぐ「三方よし」を現代へ。かつての日本の当たり前を現代に伝える空間として、地域に解放された集いやすい温かな場所として存在し、WACCA池袋の中心的なコミュニティースペースとしても活用されている。地域・コミュニティづくり社会貢献活動の部門でグッドデザイン賞を受賞(2017年)。WACCA池袋はアートとカルチャーの発信融合の場として池袋の中心的な役割を担っている。
取材協力: ファーム&ガーデン白岡 https://farm-garden.net
取材・撮影・構成:WACCA池袋「daidokoro暮らし研究室」
カテゴリー:食 daidokoro暮らし研究室